◆建築家と創る住まい


<<< 建築家(設計事務所)の仕事

建築家(設計事務所)とは、聞いたことはあるし、知ってはいるけれど、実際にどんなことをしているのかわからないという方はたくさんおられると思います。

そこで、ここでは簡単に「建築家」と「建築家の仕事」について説明します。

現在の日本においては、必ずしも「建築家」というものの資格が明確に定義されているわけではなく、たとえ国家資格である建築士の資格を取得していても、建築設計を専業としている人は、たったの1割程度で建築設計の経験がない人たちほとんどという奇妙な状況であります。そのため、欧米などでみられるような建築家としての地位は存在せず、あくまでも個人の自称に留まっているのが現状です。

ちなみに、欧米では「建築家(デザイナー)」は、伝統的に医師・弁護士と共にプロフェッショナル(公益のために働く専門家)として扱われており、構造・設備などの技術者(エンジニア)とは明確に区別されています。 本来、「建築家」とは意匠(デザイン)設計に携わることだけに限らず、プロジェクト全体を通してクライアント(建築主)の経済的また利害の保護に携わる高潔、聡明の士、として中立性を持って活動する存在です。 わかり易く言うと、映画監督やオーケストラの指揮者のような存在です。 全体を見渡しながら進むべき方向性を示し、多くの人達の才能を引き出して、一つのカタチあるものとしていくのです。

言わば「建築空間の総合プロデューサー」です。

建築家は様々な要素を比較検討し、経験を積み重ねたノウハウと感性から最善な提案をすることによって観客であるクライアント(建築主)の夢を実現していきます。

これらが、本来の「建築家の仕事」であり、「建築家」の存在意義なのです。しかし、まだまだ現在の日本ではその存在を知っていただくのに時間がかかりそうですが、少しでも多くの方に知っていただけるよう、日々精進し業務に取り組んでいる次第です。 


<<< なぜ建築家(設計監理)が必要なのでしょうか?

私たち建築家は、不動産業者や建設業者と利害関係の無い独立した立場の専門家として、「土地探し、資金計画」から「設計監理」に到るまでの計画全体をトータルサポートし、「あなたの夢の実現」をお手伝いします。

いかに住宅や建築の知識を豊富に持ち、独学で学ばれた方であっても、やはり専門家のように「意匠・構造・設備・法規」など全てを考えた設計はできません。

また空間やコストに対する感覚が乏しいために無駄な出費も招きがちです。

私たち建築家は建築の専門家としての豊富な専門知識を持ち合わせていることは当然であり、プロフェッショナル(職能)として最も大事なことは「豊富な経験と感性から成るノウハウ」なのです。

良い建物を適正な価格で造るには、様々な場面でこの豊富なノウハウが必要となります。そのために私達がいるといっても過言ではありません。

例えば、あなたが建物を建てる際には「様々な理想や要望」を思い描かれると思います。それらを私たち建築家が余すとこなくお聞きし、ノウハウを活かした様々な検討を積み重ねデザインをすることで、きっとあなたが想像もしなかったような価値あるアイデアやスペースを提案いできると考えます。

もちろん、私たち建築家は単に建物をデザインするだけではありません。

言わばプロジェクト全体の「まとめ役」でもあります。

複雑な法規への解決策を考え、申請手続きを代行し、工事契約に立ち会い、設計通り工事が行われているか独立した(第三者的)立場から監理します。

プロジェクトの期間を通して、あなたは建築家の専門的な知識のもとで「大きな安心」が得られます。 また、監理業務に於いては「適正な建設業者選び」と「適正な工事費の算定」を行います。正当な工事契約を結び、その契約の通りに施工するためには「監理」は大変大事な業務です。建物は非常に高額な買物でありながら、その価格が適正であるか素人には判断が困難です。また契約書の内容が正しいかどうかも良く判りません。その上、建築された建物が契約通りに出来上がっているのかどうか判断しなければならないとなると、到底手に負えるものではありません。一見、設計図通りに工事を進めるのは当たり前のことのようですが、実際はその通りに行きません。見積もりの精査を行い、工務店を選定し、クライアント(施主)の予算に応じた納得のいく契約を補助するのも「監理」の仕事の一つです。 昨今、耐震偽装事件がありましたが、これからの時代は、ますます第三者の監理が必要になってきています。現場に足繁く通い、間違いを事前に見つけ出し、設計の意図を伝え、さらに職人の魂を呼び起こすような、クライアント(施主)の夢や私たちの建築に対する情熱を現場に伝える事も重要です。 クライアント(施主)の夢をかなえる為には、設計図面だけ描くのではなく、工事の監理まで行い、最初から最後まで責任を持って、設計と監理を一貫して引き受けることで夢が実現するのです。あなたは、より小さな投資でより大きな価値を手に入れることができるのです。